海外の美容師の給料は?ニューヨークの美容師はどのくらい稼げるの?

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どーも。
keiです。
日本にいるとよく 「海外の美容師は稼げる」 という話を聞きます。
どういうつもりで言ってるのか、どこからの情報かはわかりませんが、誰かしらが言ってたり、インターネットで検索すると出てくるのでしょう。
美容師で出稼ぎにシンガポールに行くという話も以前はよく聞きました。
僕のいるニューヨークでは、そこのところはどうなのだろう?と言う事で、今回は話していきたいと思います。
Contents
ニューヨークの美容師は稼げるのか?
一言で言うと、日本よりは稼げるのではないでしょうか?
まあ、昔ながらの日本の美容室の給料体制に比べたら、と言う事ですが。
何年か前から流行ってる業務委託のサロンでは、月30万ちょい普通に稼いでる知り合いもいましたし、フリーランスで自分でお客様を持ってて忙しい知り合いも普通に稼いでるので、なんとも言えませんが。。
(しかし、結局自分で税金を納めないといけないので、税金を納めた後に、一般の雇用されてたサロンとそこまで手取りが変わらないんじゃないか?と言うこともあります)
それはさておき、何故ニューヨークの方が稼ぎやすいのか理由を何点か挙げていきたいと思います。
一人あたりの単価が高い
日本の一般的なお店に比べて、単価が高いのもその理由の一つだと思います。
例えば、うちのお店で言うと、(面倒なので$1=百円の計算)普通のスタイリストのカットが$75(7500円)シングルカラーが$90(9000円)で長さにより+$10〜30(1000〜3000円)、トリートメントをしたら+$55〜70(5500〜7000円)
ハイライトだと胸までの長さだと、$170(17000円)でその上からトナーカラーを入れたら+$50〜90(5000〜9000円)、ブロードライをしたら+$20(2000円)と、カットにプラスでそれ以外のメニューを足すとすぐに$200(20000円)や$300(30000円)は超えてしまいます。
縮毛矯正は$300からです。
これはニューヨークの日系美容室の相場になります。
物価が高いからと言うのもありますが、ニューヨーク自体の値段の相場が高い方なので、それぞれの単価も高くなるのです。
ニューヨークで働くスタイリストは大体、売上に対してのコミッション(歩合制)が殆どなので、単価が高い方が、給料にも影響します。
完全歩合性の給料(コミッション)
ニューヨークでは、大体の美容室の給料体制は完全歩合制だと思います。(アシスタントは別です)
売上からの10%〜20%くらいのサロンヘッドチャージ(材料費、各自経費など)を引いてそこからの30〜50%くらいの歩合というのが一般的です。
日本では固定給からの、一定の売上を超えたらそこからの歩合が10%〜20%くらいという記事を何かで読んだことがあります。
例えば100万の売上で、スタイリストの月給が25万だとして、80万以上の売上で歩合が15%だとしたら、20万の15%で30000円、25万と足して28万円。
ニューヨークで例えると、$10000の売上(めんどくさいからまたザックリと$1=100円計算で)で歩合が40%だとして、ヘッドチャージを10%引いてからの40%なので$3600、 まあ36万円。
日本よりはちょい良いかな?という感じですが、アメリカの良いところはこれに売上に対しての15〜20%のチップがつくところです。
なので足せば50万近くは行くのではないでしょうか。
ちなみに僕の知ってる稼いでる美容師さんは雇われで、年収2000〜4000万の方がいます。
ニューヨークでは、実力主義で完全歩合が一般なので、売上げがあれば稼げますが、逆に売上げがないとかなりイタイです。
稼げる分、シビアですね。。
チップがアツい!!
ニューヨークというか、アメリカの美容師が得する一番がこれではないでしょうか?
カット料金とは別に、チップが発生します。
チップは大体、サービスの15〜20%と言われています。
カットが$75だとすると、それとは別に毎回$10〜$20はもらえるという事です。
シャンプーマンやアシスタントも大体、別に貰えます。お客様からもらえなくてもスタイリストがケチじゃない場合は、スタイリストから貰えます。
美容師だけに限らず、サービス業を仕事にする人達は、このチップはとても大事な収入源になります。
良い仕事をすればチップにも反映するのでモチベーションも上がりますね♪
どんな美容師が稼げるの?
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どういう美容師ならニューヨークで稼げるのか?
気になるトコロですね。
僕の周りの美容師で、とてもお客様が多く、稼いでいるスタイリストの特徴を何点か挙げていきたいと思います。
ここでは日本でいう、ホスピタリティがある。気が利く。やら、そんな分かりきった事ではなく、ニューヨークならではの特徴を見ていきましょう。
コミュニケーションを取るのが上手い
これが一番大事!と言えるくらい重要だと思います。
英語が下手でも、コミュニケーション能力の高い人はこちらでの経験が少なくてもすぐにお客様がつきます。
技術が上手くてコミュニケーションが取るのが下手な人よりも、技術が微妙でもコミュニケーション能力が高い人の方がお客様は多いと思います。
まあ、人間力=美容師力はどこに行っても同じでしょうね。
少しSっ気のある接客をする
日本の美容師は、お客様の言われた事を確実にこなしていく印象ですが、こちらの忙しい美容師さんは結構強めの人が多いです。
アメリカ人は美容師をヘアーのプロと思ってますから、最初のカウンセリングの時にも、
私の顔はこんな形だけどどうしたら良い?レイヤー入れるべき?どんな髪型がいい?など美容師に意見を求めてくることが多いです。
その時に、バシッと自信を持ってこの髪型がいいよ。俺に任せて。と言えないと、自信がないと取られて一気に信用を失います。
ニューヨークに住む女性は気が強い人が多いので、ナメられたら結構文句を言ってくる人もいますし、うるさい人も多いです。
しかし、一度信頼してくれるとすごく言う事を聞いてくれます。
なので喋りと技術をどちらも使い、黙らせるくらいのテクニックが必要になりますね。
僕の前のお店でお世話になってた先輩も、僕によく
「接客はS気味にいかないとダメだ!言いなりにならず、上手くお客様を教育していかないとダメだぞ!」
とアドバイスをもらったものです。
ちなみにその先輩はカット料金が$200で毎日15人前後、お客様をこなしている超人気スタイリストです。
縮毛強矯正は$1500でした。
S気味というか、怖そうなお客様をむしろ、からかうくらいの勢いの接客がたまらなく面白かったです笑
余談ですが、ウチの店のマネージャーはドMですが、人気スタイリストです笑
個性(キャラクターを持っている)
売れてるスタイリスト、カラーリストはそれぞれ強烈な個性を持っています。
これは、見かけでも中身でもいいのですが、共通して言えるのは
インパクトが強いという事です。
後に紹介しますが、僕の前働いていたサロンのオーナーは元々、バンドをやっていて70年代にバリバリのロックバンドのメンバーだったのです。
今も彼のスタイルはロックだし、振る舞いもとてもクールです。
お客様に媚びるようなことはせず、アーティストとして仕事をしています。なので自分のいいと思わない事は絶対にしません。
彼の中で確固たるいいもの、悪いものがあるのでしょう。
もう一人バリバリの売れっ子の美容師がいますが、彼もロックなノリですが、どちらかと言うと、彼の場合はクレージーな感じをウリにしています。
サロンの昼休憩で店を抜けて公園でランチしてそのまま昼寝をしてしまい、お客様が来ても帰って来ず、アシスタントが焦ってたり、
美容室の裏のスタッフルームでタバコを吸い始めたり(ニューヨークでは建物の中での喫煙は犯罪です!)
店のスタッフにも彼はクレージーだ、、と言われるような感じですが、これも今考えたら、自己ブランディングも入っているのではないかと思われます。
自分のキャラクターを作るというのはニューヨークでは結構大事な事と思います。
自身のキャラクター作り=自己ブランディングだと思いますし、自分で自分を上手くプロデュース出来てる美容師はみんな売れてる美容師だと思います。
それぞれにキャラクターを持っている、もしくは作っています。
美容師から話は逸れますが、個性という面でいうと、僕の知り合いで、活躍しているフリーランスのヘアスタイリストの知り合いがいますが、
古泉小太郎似の爽やかイケメンなのに、眉毛と頭髪を剃りあげたスタイルが彼のトレードマークになってますし、
他にもキューピーみたいな髪型にして、髪の色を緑にしたりと、奇抜な髪型にしている人もいます。
これはインパクトを狙い、覚えてもらいやすいように、目立つようにというのも意味合いがあるのでしょう。
数多いヘアスタイリストの中でも目立っている方が少しでも仕事が入りやすかったり、覚えてもらいやすいからだと思います。(本人に聞いた事はありませんが笑)
ファッションの知識がある
ニューヨークにはファッションに精通しているお客様も数多くいます。
こういうお客様は例えば、
「20年代風なスタイルにして。」とか「60年代風のスタイルにして。」
など、そういう言い方でオーダーされる方も結構います。
その時に「え?なにそれ?」となると「知らないなぁ、この人。」と思われるでしょう。
ニューヨークでのファッション業界というと、ファッションの歴史なども知っておく必要があり、(映画撮影などもよくあるし)年代によってこんな服装、ヘアスタイルというのをある程度知っておく必要があります。
日本は美容室では、ヘアカタログやヘアスタイル、メイク、など大体首から上のバランスが分かればいいですが、ニューヨークでは全体のバランスなどを見てヘアスタイルを提案することも求められる時があります。
なのでこちらでの美容師という職業はファッション業界の一部と思われています。
ファッション誌の撮影などに行っても、何年代風のカールを作って!とかそういう感じでオーダーを受ける事が一般的です。
なので映画などを見て、昔の髪型、スタイルをよく研究するのはとても大事なことですね。
まとめ
上記で述べてきたのは、僕の個人的な意見であって必ずしもそれが正解という訳ではありません。
ただ、僕の経験上でそう思いました。
例に挙げてきたスタイリストは、ニューヨークでもトップのサロンのスタイリストの人達で、客層もセレブリティやモデルなど、そういった、いわゆる高級サロンのお客様になります。
エリアによっては、客層も人種も全然違いますので、求められているものも少し変わってきますが、基本、日本人の丁寧な仕事はどこにいっても好まれます。
ただ、そういうトップのサロンで売れてる美容師はかなり個性が強いし、なにかしら飛び出たものがあるのは確かですね。
この人じゃなきゃダメというような。。
これからニューヨークで美容師をされる方、目指される方の参考に少しでもなればと思います。
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